3密について考えてみる 「①密閉」
編集部員のSATOです。
新型コロナウイルスが流行し、“3密”という言葉がすっかり定着してきましたね。
ご存じの方がほとんどだと思いますが、3密という単語は
1.密閉空間(換気の悪い密閉空間である)
2.密集場所(多くの人が密集している)
3.密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)
の頭文字から名付けられました。これらが日本での新型コロナウイルスの集団感染の発生現場で共通していることが判明し、感染リスクを避けるため、3密の条件が重なることを避けましょうとされています。
ちなみに、WHO(世界保健機関)では
1.Crowded places (人が集まる場所)
2.Close-contact settings (濃厚接触になる状況)
3.Confined and enclosed spaces (閉鎖かつ密閉された空間)
の 3Cs としており、日本とは少し定義が異なります。
今回は、3密の1つである“密閉空間”について考えてみることにしましょう。
密閉空間とは?
窓や設備がなく換気が十分に出来ない空間を意味し、空間の広さだけではなく、換気の程度が大切とされています。
最近は、電車やバスも窓を少し開けた状態で走行したり、イベント会場でも外と繋がるドアが常時開放されていることがほとんどですよね。
厚生労働省の資料「商業施設等における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気について」によると、機械換気(空気調和設備、機械換気設備))による場合は,1人当たり 30m3/h の換気量が確保されていれば、換気の悪い密閉空間には当たらないとしています。また、換気回数(部屋の空気がすべて外気と入れ替わる回数)は、毎時2回以上(30分に1回以上、数分間程度、窓を全開にする)が推奨されていますが、部屋の広さや人数にもよって異なるのであくまでも目安とし、二方向の窓やドアを活用することが空気の流れを作るなど、よりこまめな換気を心がけましょう。
例えば、この集まり方改革編集部のサイトでも公開している「イベント・会場別 3密対策チェックシート」 でも紹介しているとおり、学校や民間所有の体育館では、換気設備が入っていない場合にはできるだけ多くの窓や扉を開放するなど、開催場所や状況に併せた対策を公開しています。ぜひ、イベント主催者は参考にしてください。
しかし、ここで注意したいのは、密閉空間というのはあくまでリスクの1つということ。この換気基準を守っていれば、確実に感染を予防できるということではありません。イベントのような大型会場だけでなく、オフィスや商業店舗など身近なところにも密閉空間がリスクはあります。手洗いやマスクの着用なども併せて1人1人が対策をして生活することを意識しましょう。
参考:
厚生労働省:商業施設等における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気について(2020年3月20日)
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000616069.pdf (2020年10月13日閲覧)
日本医師会 COVID-19有識者会議:新型コロナウイルス感染症制御における「換気」に関して(2020年5月21日)
https://www.covid19-jma-medical-expert-meeting.jp/topic/1729 (2020年10月13日閲覧)
この記事を書いた人

SATO
1989年奈良県生まれ神奈川育ち。金融、専門商社を経て2017年イベント制作会社の㈱セレスポに入社。好きなのは、写真を撮ること、ビール、牡蠣、えいひれ、そしてわんこ。散歩中のわんことすれ違うたびに「かわいいねぇ…(´◡`)」と呟いてしまうくらいに大好き。
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